外国語習得のための25のコツ【前編】
外国語習得のための25のコツ【前編】
日本では、誰もが義務教育で第二言語を学びます。今では、小学校でも、授業に英語が取り入れられています。大学でも英語を勉強するならば、多くの人が実に10年以上英語と接しているはずです。
しかし、「英語が話せる。」と自信を持って言える人は少ないのではないでしょうか。
今回は、たった数年で3ヶ国語をマスターしたというMark Mansonさんの記事を紹介します。きっと、皆さんの参考になることが見つかるはずです。
01. 会話、会話、会話
新しい言語を学ぶための「秘密」や「コツ」があるとするならば、それは、あなたが学んでいる言語に長けている人々とのぎこちなく苦しい会話を何時間もすることです。1時間の会話には、教室で5時間、語学スクールで10時間授業を受けるのと同じ価値があります。
これには、いくつかの理由がありますが、まず1つはモチベーションです。参考書がどれほど素晴らしいかどうかは関係ありません。本やコンピューターにへばりつくのと、目の前にいる人との生きた会話とでは、意欲に大きな差がでるのは明らかでしょう。
2つ目は、言語が記憶するものではなく、処理が必要なものだからです。本やフラッシュカードで単語を100回見つめたり暗記することと、会話でその単語を2、3回使わなければならない状況に置かれることは、同じではありません。
その理由は、私たちの心が、実際に人や社会との関わりを伴う記憶や、感情と結び付いた出来事をより優先して記憶するからだと思われます。
例えば、「文句を言う」という動詞を調べて、新しい友人との会話で使うと、その単語は、友人との特定のやり取りや文脈と常に関連付けられます。フラッシュカードで同じ単語を20回見て正しく理解したとしても、実際に使う練習はできていません。記憶に残る可能性は低くなるでしょう。
02. 学習時間よりも集中度
これは、1日1時間2ヶ月学習するよりも1日4時間2週間の方が有益であるということです。これが、多くの人が学校で語学クラスを受講しているにも関わらず何も覚えていない理由の1つです。週3、4時間しか勉強せず、授業が1週間のうち同じ日ではなく、複数日にわたっていることが多いためです。
言語には、何十回もの繰り返しと一貫した取り組みが必要です。たとえ1〜2週間であっても、決まった期間の中で100%の努力をする方が、数ヶ月または数年に渡って50%の学習をし続けるよりも効果的なのです。
03. 授業に参加するのは、時間とお金のムダ
グループ授業への参加は、時間と労力に対する見返りがあまりにも少なすぎます。2つの問題があります。
1つ目は、最も遅い生徒のペースで授業が進んでいくことです。2つ目は、言語学習が、非常に個人的なプロセスであることです。人それぞれ、他の生徒よりも簡単に理解できること、なかなか理解できないことがあるでしょう。ですが、授業では各生徒の個人的なニーズにまで対応することはできません。
教室が大きくなればなるほど、効率は低下していきます。言語を学校で学んできた人には、必ずこの意見に同意していただけるでしょう。
04. 自分自身のモチベーションを知る
こんなことを言うのは馬鹿げていると思われるかもしれませんが、なぜ自分がその言語を学んでいるか知ることは、言語習得の大きな鍵となります。
多くの人は、何に使うかもわからないまま言語を学び始めます。そして失敗してしまうのです。言語を学ぶための秘訣や方法を知っていても、その背景にある人生を豊かにする方法が分からなければ、モチベーションを失ってしまうでしょう。
「別の国で新しい生活を始めたい?」「もっと深い世界と文化に触れるため?」それとも「旅行先の屋台で食べ物を注文して、タクシーの運転手に目的地を伝えるためだけ?」これらは、言語を学ぶための良い動機になりますが、そうでない場合もあります。
バーで会った可愛いロシア人に好印象を持たれるためにロシア語を学んだり、自分をスマートに見せるためだけにフランス語を習っても、きっと良い結果は得られないでしょう。
モチベーションは面白いものです。難しいことを短期間で学ぶことができますが、長期的な目で見ると、その努力から実際に利益を得る必要があります。そうでなければ、最終的には燃え尽きてしまうでしょう。
05. 目標を設定する
言語学習の目標は、短く、シンプルで、測りやすいものであることが望ましいです。私たちの多くが、「半年で韓国語が流暢になりたい‼︎」と言って、勉強をし始めます。
問題は、「流暢とは?」「どんなふうに流暢?」「日常会話なのか、読み書きなのか、それともビジネスで使うのか?」ということです。
そうではなく、明確に定義された目標を設定することをオススメします。例えば、「今日中に、挨拶と自己紹介の仕方をマスターする。」「2日以内に、職業の聞き方と自分の仕事を説明する方法を学ぶ。」といった具合に。そして、その前にまず、「〜週間 / ヶ月で最重要単語100個覚える。」ことから始めてみてください。
06. 最も一般的な100の単語から始める
全ての語彙が同じ頻度で使われるわけではありません。学ぶべきものと、無視しても大丈夫なものがあります。
仮に台所用品や衣類、家の間取りに関する単語を覚えたとしても、それらを使うのは、せいぜい引越しの時ぐらいでしょう。他にもっと普段から使う言葉があるはずです。
最もよく使う単語100個から覚え、そしてその100個を使って何度も何度も様々な文章を作ってください。そのために必要な文法を学び、簡単にできるようになるまで繰り返し行います。それができるようになってようやく、難しい単語を学ぶ準備が整うのです。
07. 携帯に辞書のアプリをダウンロードする
おそらく予想よりも遥かに大きな違いをもたらすことでしょう。会話の途中で何かを調べるのに、たった2秒しかかかりません。また、会話で使用しているため、後で思い返す可能性が遥かに高くなります。単純なことかもしれませんが、コミュニケーション能力が格段に上がるでしょう。
08. 頭の中でシュミレーションする
辞書のもう1つの用途は、誰とも話さない日であっても練習ができることです。新しい言語で様々なことを考えてみましょう。
私たちは誰もが、頭の中でよく独り言を言っていますが、通常それは母国語で行われます。新しい言語を使って、文章や会話を想像する練習をしてください。実際の会話で、簡単に言葉が出てくるようになるでしょう。
例えば、実際の会話を行う前に、話題になる可能性のあるトピックについて予習することができます。「どんな仕事をしているのか。」「なぜ外国にいるのか。」などなど。練習を積み重ねれば、きっと本番でもスムーズに話すことができ、会話を十分に楽しめるでしょう。
09. 愚かなことを言ってしまっても、大丈夫
穴があったら入りたいと思うほどの恥ずかしい間違いや、思い出したくもない黒歴史を生み出してしまうかもしれません。
でも、大丈夫。初めから完璧に話せる人はいません。練習あるのみです。きっと、笑い話にできる日が来るでしょう。
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